ミノキシジルの効果や副作用について

ミノキシジル

 

リアップやロゲインを使っている方は、私の回りでもたくさんいますが、その有効成分がミノキシジルということを意外にも知らない方が多くおられます。生える育毛剤とか発毛剤という広告を見ても、なぜ日本で唯一の発毛剤なんて言ってるんだろう。と思いますよね。

 

さすがにミノキシジルということばが認知されてはいますが、薄毛の治療薬だということだけで、何に効くのか?なぜ効果があるのか?副作用があって怖いという意見もあって、賛否両論なところがありますよね。

 

すでにミノキシジル系の発毛剤やミノキシジルタブレットを飲んでいる方でも、またこれからミノキシジルを使ってみようかなと思っている方に分かりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

ミノキシジルとは?

ミノキシジルを塗布したときの再生率

 

ミノキシジル(Minoxidil)は、元々は1979年からアメリカで高血圧治療の血管拡張剤として開発され、血圧降下剤として用いられていた成分。

 

その治療中の副作用的に、髪をはじめとする全身の多毛が認められたことから、外用薬として開発が進められ、薄毛に効果がある治療薬として、ミノキシジル成分を含んだ発毛剤が医薬品として承認され発売されています。

 

要は血流が良くなることで、毛乳頭に栄養が行き渡り、髪の生成にプラスになるわけですね。

 

アメリカでは30年以上前からロゲイン(Rogaine)の2%と5%2種類が販売されていました。日本では大正製薬からリアップが、最近になってアンファーからスカルプDメディカルミノキ5が発売されています。

 

ミノキシジルの発毛効果とは?

ミノキシジルは、はげに有効、毛が生えると言うけれど、どれくらい有効なの?と思われる方も多いと思います。

 

ミノキシジルの効果・効能について、リアップの製品情報では、壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防」を効能・効果に持つとされています。

 

血管拡張作用で血流がよくなり、毛母細胞に働きかけ、毛母の細胞分裂を活性化。毛髪の成長を早める働きをします。

 

具体的な数値は大正製薬リアップX5プラスの発毛効果データに臨床試験の結果が報告されています。

 

臨床データで見る発毛効果(長期投与試験)をまとめてみます。

 

医師の評価による承認申請時添付データ

ミノキシジル5%製剤の使用52週での、医師の評価による承認申請時添付データが以下です。

 

医師の評価による使用52週の承認申請時添付データ

 

被験者数が50名弱ということで、やや少ないような気がしますが、髪の毛の変化に関して、5段階で評価されています。

著明改善・・・密度の高い毛髪成長(薄くなった領域がほぼ完全に被われている。毛髪の密度は薄毛化していない領域とほぼ等しい)

中等度改善・・・中等度の毛髪成長(薄くなった領域が、新発毛により部分的に被われているが、薄くならなかった領域に比べると密度は低い[容易に識別できる])
軽度改善・・・軽微な毛髪成長(明確な毛髪成長がみられるが、薄くなった領域をかなり被うということはない)
不変・・・可視的毛髪成長なし
悪化・・・毛髪成長の後退

 

著名改善から 悪化までの順で表示されています。

 

育毛剤にしろ、AGA治療薬にしろ、最低6ヶ月は使ってみないと分からないところがありますので、それまでの短い期間のデータは参考になりません。

 

このデータを見て、24週後に注目してください。著名改善が2.1%、中等度改善が47.9%にのぼっています。
24週間というと、正確には違いますが、1ヶ月を4週間と計算して6ヶ月ぐらいです。
中等度改善が47.9%。ほぼ半分ですよね。著明、中等度、軽度をあわせると、9割以上の方に何かしらの改善が見られています。

 

中等度改善とは、薄くならなかった領域に比べると密度は低い。でも容易に識別できるというぐらいだから、私的には相当な変化だと思います。

 

52週目を見ると著名改善が11.1%、中等度改善が66.7%とさらに伸びていますね。ただ、評価終了時は、著名改善が10.0%、中等度改善が60.0%と多少下がっているのが気になります。

 

被験者による承認申請時添付データ

被験者の印象(発毛に対する効果)による承認申請時添付データが以下です。

 

被験者の印象(発毛に対する効果)使用52週の承認申請時添付データ

 

こちらは、医師の評価ではなく、実際に使った方のデータになりますが、グラフ的には医師の評価とよく似ています。中等度改善が少し低く、軽度改善が高くなっていますが、著名改善が終了時12.0%というのはすごい数字だと思います。

 

総毛髪数の変化の承認申請時添付データ

続いて、総毛髪数の変化(1p2当たり)の承認申請時添付データが以下になっています。

 

総毛髪数の変化(1p2当たり)承認申請時添付データ

 

リアップX5を使用した方の1?当たりの総毛髪数の変化を表したものですが、最初に比べて24週目で21.8本。も増えてるという信じがたい数字がでています。

 

1?当たりで21.8本とうことは、頭全体だとかなりの本数が増えていることになります。

 

太さの変化の承認申請時添付データ

太さ40μm以上の毛髪数の変化(1p2当たり)の承認申請時添付データが以下になっています。

太さ40μm以上の毛髪数の変化(1p2当たり)承認申請時添付データ

 

こちらは、髪の太さがどうなったかのデータです。
1?当たりの40μm以上の太さの毛髪数の変化を表したものですが、24週時で25.6本増えています。
このことから、新しい毛髪を増やす効果だけでなく、今生えている毛髪を太くする効果もあるということになります。

 

太くなるとは、どういうことなのでしょうか?

 

ヘアサイクルの乱れ

 

ヘアサイクルでいうところの前期(早期)成長期で止まっていた毛髪を、中期・後期成長期まで伸ばすことができたということです。AGAやはげの原因はたくさんありますが、結局のところ、成長期が短くなってしまうのですね。

 

毛髪は早期成長期の段階では、髪が細く、毛根の位置も浅い状態ですが、中期・後期成長期になると、毛根の位置が深くなり、毛髪も太くなっていきます。

 

管理人が見るミノキシジルの効果の現実は?

リアップX

 

リアップXの承認申請時添付データを見るとすごい効果のように見えます。このデータのようになれば、万人に喜ばれているはずですが、実際はどうなのでしょうか?

 

ミノキシジルといえばロゲインが最初ですが、その頃から個人輸入代行業者で購入して使った方。カークランドやリアップシリーズを継続して付けた方を何人も見てきましたが、データが語るほどの効果を見かけないのは不思議なのです。かなり生えたそうだというのは人づてに聞いたことはあるのですが、私の知っている人では見たことがないのです。

 

薄毛というのは、加齢とともにどうしても進行するので、ミノキシジル配合の発毛剤が原因といえないのですが、実際に髪が細く、薄くなっていく人もいます。

 

皮膚科の先生のすすめで、もう2年以上リアップシリーズを付けている40代男性も、薄毛の進行は止まっていません。

 

ミノキシジルは濃度が上がるほど粘り気が強くなるので、浸透がしにくく、毛根に到達するのはごく僅かとも言われています。付けた後に浸透させるためにしばらく放置してじっくりと待たなければならない注意点があるので、使い方によっては浸透させていないのかもしれないですね。データを見る限りでは、もっと効果があっても良いのではないかと思います。

 

ミノキシジルの副作用について

頭抱える男性

 

他の育毛剤とは一線を画する発毛剤に配合されているミノキシジルですが、やはり使い続けていく中で気になるのが副作用です。

 

ロゲインやカークランド、リアップシリーズの外用剤の場合、重篤な副作用はありませんが、私が見てきた中では、顔のほてり、頭皮のかゆみが出て中止した人がいます。

 

また、被れた方も一人いました。元々は血管拡張剤でしたので、血圧系の薬を飲んでいる人は注意しないといけません。実際、購入する時に聞かれますので、こういった方は無理に使わないほうが良いでしょう。

 

ミノキシジルタブレットの副作用に注意!

ミノキシジルタブレット

 

ミノキシジルの副作用に注意しなければならないのは、内服薬のミノキシジルタブレットです。
AGAクリニックや海外からの取り寄せでなければ購入出来ないのですが、最近飲んでいる方も増えています。

 

外用薬の場合は、頭皮のバリア機能があるために、毛包まで届く量はごくわずかと言われています。

 

しかし、内服のミノキシジルタブレットの場合は、全身の血流にから毛包内に届くわけですから、より強力に作用が働きます。効果の強さは外用よりも内服が上になりますが、その分副作用もリスクも高くなります。

 

服用によっておこりうる副作用とは?
頭痛・めまい・動悸・顔のほてり

血管拡張作用による血圧が低下が原因とされ、服用しはじめたころに起こる軽い症状。

 

多毛症

内服ですので、全身に作用が働き、全身の毛が濃くなる症状。
男性は気にならない方もいますが、女性にとっては大きな悩みとなっています。

 

血圧低下

もともと低血圧ぎみ方はさらに下がってしまうリスクがあり、心臓血管系にも副作用がでることがあります。

初期脱毛

これは副作用というものに入らないかもしれませんが、服用開始してすぐに抜け毛が増えることもあります。原因は解明されていませんが、ヘアサイクル上の退行期・休止期で止まったままの毛髪が次の前期成長期に向かうために一気に脱毛したのではと考えています。

 

他には男性のEDなどの報告もありますし、長期間の服用は臓器の機能低下を生じるリスクもあるようです。発毛効果が高いもののひとつであるのは確かですが、血管拡張剤の薬を飲み続けるのですから、臓器に負担がかかるのはわかります。

 

これらの副作用は、飲むのを止めることで症状も改善するようですが、ミノキシジルタブレットによる副作用と気づかないで服用し続けている人は多いのではないでしょうか。

 

ミノキシジルを使用する場合は、これらの副作用についてよく知った上で、注意して使用しましょう。

 

まとめ

ミノキシジルについて、管理人の見解を述べてきました。

 

ミノキシジルは元々は血管拡張剤として使われた薬の副作用で髪が増えたことから開発された成分。

 

フィナステリドと同じく、厚生労働省から発毛医薬品として認可されていますが、発毛のメカニズムは違います。血流を改善することで、毛母細胞に働きかけ、毛母細胞を活性化させる働きをします。

 

日本では、リアップシリーズが発売されています。海外版として、ロゲインやカークランド、ツゲインも販売されていて、多くの方が使用しています。

 

発毛効果が高いとはいえ、副作用があるということを知らなければなりません。リアップシリーズのような外用薬の場合は、頭皮のかゆみや顔のほてりなどの軽微な副作用ですが、ミノキシジルタブレットの服用には注意が必要です。

 

もともと高血圧の薬ですので、全身に行き渡ります。その分毛包内にも行き渡りますので、効果は外用よりも高いのは当然ですが、長期間服用し続けることは、さまざまな副作用を伴うリスクがあります。

 

これらの副作用については十分に理解した上で注意して使用しましょう。


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